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その7~年末ジャンボより儲かる話~

当協会の理事で,弓場貿易株式会社社長の弓場秋信氏による,すぐに役立つワンポイント貿易アドバイス!

その7~年末ジャンボより儲かる話~

弓場秋信氏年末ジャンボ宝くじは、前後賞合わせると3億円の賞金がもらえる。当らないだろうと思いつつも買い求め、発表までの期間3億円を何に使うかと考えている。
私には海外からジャンボ宝くじよりも多い金額のお金をあげる、との夢のような話が手紙・ファックスやメールで届く。この話は絶対に秘密にと相手から言われているが、経済状況が芳しくないので儲け話を会員の皆さんと共有したいと思い書くことにしました。要旨は以下の通りです。
『貴方は面識もない私からの手紙を受け取り、驚いておられることでしょう。貴方を信用があり秘密を守れる人であると商工会議所より紹介されました。私はナイジェリア政府の高官で、外国との合弁事業で得た利益2500万ドル(約30億円)を貴方の協力で貴国の銀行に送金しようと思っています。つきましてはこの送金が実行されたら貴方に25%(約7.5億円)今後一緒に事業を行なう資金として5%(約1.5億円)をプールし残り70%を私が指定する口座に送金してもらう、と考えていますので貴社のインボイスに取引銀行口座を書いて送ってください。』
手紙の中に出てくる固有名詞や内容は、新聞等で世界のニュースに目を留めていると道理にかなう話であった。空白のレターヘッド付きインボイス、海外送金の受入銀行名と口座名義・番号を教えるだけで7億5千万円がもらえる夢のような話である。また最近ではセネガルから宝くじ賞金の話が、あるいは南アフリカからはナイジェリアと同じようなメールが届く。この夢のような話を物に出来るのでしょうか。
ではこの申し出を受け、一攫千金を夢見て返事をした後の展開を推理しましょう。先方の要望に沿った書類がナイジェリアに届いたならば、日本に送金するために新規の口座をナイジェリアの銀行に設けなければならないので、外国人が口座を開設に必要な金額100万円(あるいはそれ以上の金額)を持ってナイジェリアに来てほしいと理路整然とその理由が書かれ、そして口座の開設が終了し次第貴方の口座に7.5億円送金します。そこで現地あるいは第3国に出かけ依頼者に現金を渡し、自分の口座に送金7.5億円が届くのを待っているが永遠に届かず、依頼者に接触を試みるが電話番号、アドレスは既に変更されている。詐欺だと思ったときには既に遅い。
世の中甘い話には裏があるようで、こつこつと地道に行くしかないようです。
(貿易ニュース鹿児島2003.3月号掲載)

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