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その25

当協会の理事で,弓場貿易株式会社社長の弓場秋信氏による,すぐに役立つワンポイント貿易アドバイス!

その25

弓場秋信氏輸出は支払条件を取り消し不能信用状(L/C)か前送金で行なえばリスクの無いビジネスであり新たな市場先となる。そこで鹿児島からの輸出有望商品は何があるだろうか? と考えると最も得意とする分野は農水産物及びその加工商品ではと思う。そこでそれらの輸出について商品別に書いてみたい。
まずは生産量全国第2位を誇る緑茶についての可能性を探ってみたい。現在日本からどれだけの緑茶が輸出されているのか昨年1年間の統計を調べてみると以下の通りである。

1. 正味重量が3kg以下の直接梱包 

国 名 重 量(kg) 金 額(千円)
米国  202,815    325,672
シンガポール   65,004    168,066
香港   62,771    106,134
台湾   28,723     72,763
ドイツ   26,882     72,178
タイ   23,724     60,337
その他  132,677    232,786
合計  542,596  1,037,996

2. 賞味重量が3kg以上の直接梱包(現地で再梱包或いは業務用と思われる)

国 名 重 量(kg) 金 額(千円)
米国  66,125 113,128
ドイツ  35,105 57,511
英国  24,650 49,418
台湾  21,745 20,287
オランダ  20,440 46,799
フランス  15,612 73,672
その他  33,791 69,770
合計 217,468 430,585

日本からの昨年の緑茶輸出合計は760トン、金額では14億7千万円。世界的に健康への関心が高まる中、日本食ブームが緑茶の需要を伸ばしている。国別では米国が一番のマーケットで、続いてアジアNICS、EU、東南アジアの順となる。
760トンが既に輸出されている中で鹿児島産のシェアーが気になるところではあるが、この実績は大きな勇気を与えてくれる。また今後輸出先を開拓するときまずは攻めるべき国である。そして日系人口、日本食レストラン数、日本食材の輸入卸業者、富裕層の消費トレンド、輸入食材の貿易管理などを調査してアタックしてみては。
(貿易ニュース鹿児島2004.10月号掲載)

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