第22回 香港国際旅游交易会での観光プロモーション報告

貿易ニュース鹿児島 2008.8月号

6月12日(木)〜同15日(日)まで,香港コンベンション&エキシビジョンセンターで,第22回香港国際旅游交易会(International Travel Expo? 以下「ITE」という)が開催された。  
ITEは,世界各国の国,地方自治体,ホテル,観光施設,航空会社などが出展し,主に香港市民(約680万人)を対象に観光PRを行う場として,毎年この時期に開催されている。  
昨年は,弊事務所(鹿児島県香港事務所)と福岡県香港事務所が連携し,1ブースを出展,九州全体の観光PRを行ったが,今年は九州観光推進機構が日本からの出展としては最大となる3ブースを出展。弊事務所は勿論本県観光課を初め,九州各県の観光担当課や観光連盟が協力する形で,大体的な九州観光PR活動が行われた。

九州観光推進機構のよる出展の意味

私の本欄でのレポートにおいても,これまで何度か登場しているので,すでにご存知いただいている方もいると思うが,九州観光推進機構は,九州各県(行政)とJR九州を初め観光に関わる民間数社が人員派遣・資金提供を行って設立された組織である。事務所を福岡市に有し,国内誘致推進部と海外誘致推進部が,それぞれ九州以外の国内からの誘客,また海外からの誘客を目的に各種業務を推進している。
実は,同機構 海外誘致推進部の今年度 事業計画には,当初 香港のITEへの出展というのは盛り込まれていなかった。
海外誘致,といっても当然,全海外を対象に業務ができるような予算・人員は確保されていないため,同機構においては,特に九州への多くの誘客が見込める韓国や台湾,香港,中国大陸を中心に各種事業を行っている。実はその対象地域の中で香港というのは,昨年の10月末までは,九州へのアクセスにおいて非常に不便な状況(九州と香港を結ぶのは,香港〜福岡線の1路線だけで,かつ,台湾を経由するため就航時間が長く,しかも福岡到着は夜の9時近く)にあり,他の地域と比し,なかなか思い切って事業を行える状況になかったのである(勿論,そういった状況にあっても地道なPR活動を継続して行っていくことはたいへん重要であり,そう判断したため,昨年も福岡県香港事務所と共同で出展したところであった)。

九州観光推進機構が出展したブース 


しかし,昨年と今年では,香港〜九州間のアクセス状況は一変した。昨年の10月末には,香港と福岡が直行便にて結ばれ,また今年の4月末には,香港と鹿児島間に5年半ぶりの定期便が就航。しかも両便ともに,両地への到着時間が「お昼過ぎ」という,香港発の観光ツアーにとっては,いわゆる「いい時間」。同機構も,今年は再度 フンドシを締め直して香港市民へ九州をPRする絶好の機会と判断。本県を初め,九州各県からの「今年出展しないでどうする」という厚い期待に後押しされる形で,急遽出展を決めたのである。
九州観光推進機構が出展し,九州全体としてPRすることはやはり,単独県での取組と比較するとインパクト・効果も大きいため,北海道や沖縄など,同じく大規模出展していた日本各地に対抗する意味でも,いい判断となった。 また,今回の出展については,4月末に定期便が就航した本県にとっても,香港市民に「九州 鹿児島」及び「香港〜鹿児島定期便就航」を改めてPRする絶好の機会となった。当初は弊事務所だけでの対応予定であった,急遽,観光課担当女性職員1名が来港し,浴衣を着てPRした。
九州観光推進機構のブースは,九州観光推進機構の職員を中心に,福岡県,長崎県,宮崎県の観光課や観光連盟の職員,及びアルバイトの香港大学の学生(平日は3名,週末は5人体制)で対応した。期間中,他県観光推進担当者との意見交換や今後の協力体制の確認などもでき,そういった意味でも,有意義であった。

 

香港でも知名度の高い鹿児島黒豚ポスター
 

  今年の出展者は?入場者は?

  主催者発表によれば,今回のITEに参加した国(地域)は併せて50。出展団体数としては650に上ったという。やはり,特に規模として目立ったのは,中国各省・各地域のブースであったが,ヨーロッパからも,フランスやイギリス,イタリア,ドイツ,フィンランドなどが出展し,またエジプトやジンバブエなどアフリカからの出展もあった。

韓国はカジノで、豪華なPR

日本からの出展は,九州観光推進機構を含め,14団体。東北の「東北観光推進機構」は東北全体の観光誘客を進めることを目的に昨年度設立されて初めての出展。香港で人気の高い北海道や沖縄などは,民間企業もうまく巻き込んで,さすがのPRを行っており,関心させられた。また,本県と同様,今春香港からの定期便が就航した岡山県は上海事務所が単独で出展し,1ブースながら精力的なPRを行っていた。
また,独立行政法人日本国際観光振興機構 香港観光宣伝事務所出展による「ビジット・ジャパン・キャンペーン」ブースは,このたび観光大使に任命され,このITEのために来港した「キティちゃん」との記念撮影や,日本の浴衣試着体験コーナーを設けるなど,期間中,全ブースの中でもトップレベルの人気を誇っていた。同機構の中杉次長に聞けば「香港から日本への誘客の伸び率は,世界各地の中でも上位。ITE後も,トラムや地下鉄駅などを使ったキティちゃん広告を行い,さらなる追い風を吹かせたい」と心強い。
結局,主催者発表に寄れば,業界関係者のみを対象にした12日〜13日の入場者が,前年比 10.7%増の12,900人。週末の土・日(14日〜15日)が一般開放日が,前年比 8.5%増の57,500人とのことであった。22回目を迎えたITEであるが,まだまだ入場者数の伸びがみられ, 香港における、一般人へのPR活動の場として、まだまだその魅了が色あせていないことを証明した。

観光大使のキティちゃんの効果は絶大