SIALチャイナ2006について
貿易ニュース鹿児島2006.7月号
本誌6月号でもレポートがありましたが,ブースを設置した側から見た「SIALチャイナ2006について」も触れてみたいと思います。

 2006年5月29日から31日にかけて,第7回中国国際食品・飲料展覧会(SIALチャイナ2006)が,上海市の上海新国際博覧センターで開催されました。
 同展覧会には,九州・沖縄の8県及び福岡市・北九州市の10自治体で構成する九州貿易振興協議会として共同ブースを設置し,九州全体で24社,鹿児島県からも4社が参加しました。昨年度まではシンガポールと香港の展覧会に交互に共同出展していましたが,上海市場に対する食品企業等の関心の高まりを受けて,今回,上海の展覧会に出展することとなったものです。

会場では,各県のブースに焼酎・泡盛・日本酒といったアルコール類を中心に,飲料,調味料,菓子等,九州・沖縄の24社の産品が並び,来場者に試食・試飲を勧めたり,バイヤー等と商談を進める姿がみられました。

鹿児島県からは,薩摩酒造,濱田酒造,小正醸造の焼酎会社3社と業務用ラーメンスープを販売する阿久根商店の計4社が出展しました。
焼酎会社3社については,いずれも現地事務所若しくは販売代理店があり,ある程度商品も流通しています。しかしながら,主に日本食レストランでの提供や日本食材店での販売などに限られ,一般の中国人にまで浸透しているとはいえません。このため,商談先を探すというよりは,焼酎文化のPR及び知名度アップを主眼に置いており,来場者に対し,積極的に試飲を勧めていました。
中国人は,麦やこうりゃん,トウモロコシなどの穀類を原料とした蒸留酒である「白酒」を好んで飲みます。これは,アルコール度数が50度前後ありますので,25度の焼酎を生で勧めてもあまり抵抗がありません。逆に,中国人販売担当者の話によると,お湯で割ったりするとけちくさいという印象を持つ人もいるそうです。
他県もいろんな種類の焼酎を展示しており,焼酎文化の発信という意味では,来場者も強い関心を示し,商談の申入れなどもあり,各社とも手応えを感じていたようです。

業務用ラーメンスープを販売する阿久根商店は,すでに香港で店舗を展開しており,今回上海進出の足がかりにと出展されました。上海には,日系のラーメン屋は多数進出しています。しかしながら,日本人スタッフがいる間は,味が維持されているようですが,帰国したりしていなくなると,味が変わって客足が遠のくといった事例が多いようです。事実,私も上海に赴任後,何件かのラーメン屋に行きましたが,日本で食べるのと同じこれといった味には,まだ出会えていません。
 社長さんも,鹿児島の味を継続して維持できるよう,パートナー選びは慎重にと話されていましたが,商談でいい感触を得られたようであり,近いうちに上海で「鹿児島ラーメン」を食することができるようになるかもしれません。

 今後,上海をはじめとする中国市場への食品等の売り込み合戦は,日本だけではなく,世界各国を交えて,ますます熾烈になってくるものと思われます。中国では,最初に出てきた(受け入れられた)商品がマーケットで大きなシェアを占める傾向があり,九州は,地の利を生かして,積極果敢にPR活動を展開することが得策と思われます。その意味で,今回のSIALチャイナへの出展は,日本からは九州が唯一ということもあり,大きなPR効果があったと考えています。