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㈱グローカルジャパン

会員者情報

企業名 株式会社グローカルジャパン鹿児島営業所
所在地 鹿児島市真砂町57-10 藤崎ビル201
電話 099-285-0711
名前 所長 田中 久米雄 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2005,9月号掲載)

所長 田中 久米雄 氏

株式会社グローカルジャパンは、平成16年6月に設立された新しい会社で、国内に5カ所、海外に6カ所(中国の大連、長春、舟山、福州、フィリピンのセブ、タイのバンコク)の事務所を有し、九州では鹿児島のみに営業所がある。同社の母胎は、広島県に本社を置く神原汽船株式会社と常石造船株式会社である。

 1903年創業と100年以上の歴史を持つ神原汽船は、現在、世界中へ多くの貨物船、自動車専用船を提供しているほか、1994年に日中航路を開設し、上海、大連、青島、廈門等の主要港と国内各港にサービス網を拡げている。志布志港と上海、大連などとの間には、現在、週2便のコンテナ貨物船が就航しており、本県と中国との貿易促進に重要な役割を担っている。また、常石造船は、神原汽船の創始者である神原勝太郎氏により1917年に設立された我が国有数の造船会社のひとつである。フィリピンのセブや中国浙江省舟山に造船所を建造するなど、他の日本国内の中・大手造船所とは一線を画した国際戦略を展開し、業務拡大を続けてきた。造船の主力は貨物船で、7万5千㌧級の「パナマックス」と呼ばれるバラ積み船やコンテナ船のほか、自動車専用船、オイルタンカーなども造っている。本県にある鹿児島ドッグ鉄工もグループ会社である。
 
 グローカルジャパンの各事務所は、母胎である神原汽船の航路や常石造船の造船所の所在地域に設置されている。海運・造船に関わる人的・物的資源やノウハウを生かしながら、それぞれの地域の振興に貢献することが企業としての発展にもつながるという観点に立ち、国内外における新規事業の企画・調査・開発・事業化・経営を主な業務としている。
 社名の「グローカル」は、ローカル(それぞれの地域)に立脚しながらグローバルな発想で業務を進めていくという趣旨であるという。従って、事務所を置く国内外の地域ごとに産業などの諸条件が異なることから、それぞれの地域に応じた事業に取り組むことになる。

 現在、鹿児島営業所が取り組んでいる事業のひとつに中国舟山市岱山(たいざん)県における農業振興事業がある。常石造船の造船所が立地する岱山県は上海に近い離島で、主な産業は農業・水産業であるが、一戸当たりの耕作面積は約1畝(ム)(約200坪)と零細で生産性も低いことから、鹿児島県経済連に勤務した経歴を持つ田中所長が同島の農業振興事業プロジェクトに参画することになった。種子島と緯度がほぼ同じで気候も似ていることに着目した田中所長は、将来的にはイチゴやメロンなど,付加価値の高い農作物を生産し、上海市場に供給することが同島の農業発展につながると考えた。1.5㌶の農地を確保、ビニールハウスも備えた実験農場を整備するとともに、今年の5月には、農業技術者2名(熊本県経済連OBと鹿児島大学農学部卒の中国人留学生)を採用して,現地に派遣した。2名の技術者は、地元の農家に対しハウス園芸の技術や茅を利用した堆肥化の技術等、土づくりの指導をはじめている。
 中国では、農産物の集出荷システムが未整備で、農家各戸が近隣の市場に出荷するのが一般的な形である。同島で生産した農産物を上海に出荷するため、上海の食品会社と提携を図ることとしているが、将来的には、日本の農協のように生産者の組織化ができればと考えている。

     実験農場(スイカ栽培とビニールハウス)

 今後の鹿児島と中国との貿易促進について伺った。
 志布志に来たコンテナは帰りがカラになることが多いが、これをできるだけ埋めることが輸送コストの削減や輸送時間の短縮など物流の利便性向上につながる。中国では、木材が不足しているので、まず、杉や檜の間伐材の輸出に取り組みたい。次に、農産物の輸出である。上海などを中心に所得水準が急速に向上し、高くても品質の良いものが売れるようになり、安全性に対する関心も高まっている。現在、日本の農産物は、リンゴとナシ以外中国に輸出できないが、いずれ他の農産物も輸出できるようになるだろう。大隅地域には、メロン、スイカなど中国人が好む農産物で品質の良いものが豊富である。佐賀県や福岡県などでは、ナシを輸出するなどすでに積極的な取り組みが進められているが、鹿児島も将来的には東アジアの大都市へのマーケットの拡大という観点から、もっと輸出に関心を持つべきではないだろうかという。

 グローカルジャパン鹿児島営業所は、同社が出資するグループ会社,株式会社タケダ(貿易会社で本社は志布志町)の鹿児島営業所と同じ部屋にあり、田中所長はタケダの顧問も務めている。両営業所の連携の下に、神原汽船の物流システムや国内外事務所のネットワークも活用することにより、輸出入に関する様々なお手伝いができるので、気軽にご相談いただきたいとのことでした。

 左:田中所長 右:㈱タケダ 塚原正竜 所長                                

                                
  (貿易ニュース鹿児島2005.9月号掲載)

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