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小正醸造㈱

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会員者情報

企業名 小正醸造株式会社 
所在地 鹿児島市卸本町7-5
電話 099-260-2970
名前 しあわせ創造部 部長 古河 潔 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2004,3月号掲載)

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今回は、第10回香港国際食品・飲料展(HOFEX2004)に鹿児島から出展頂いた小正醸造株式会社にお邪魔し、しあわせ創造部長の古河潔氏にお話をお伺いした。
 香港では、会場に貼りだしてあるポスターを見てお客に「これはおまえか」とよく聞かれていたようである。いも焼酎「小鶴くろ」のイメージキャラクターをお願いしているマラソンの小出監督の笑顔がアップで写っているあのポスターである。
 ところで、古河氏の肩書きは、「しあわせ創造部長」である。小正醸造では、焼酎の売上げ額のことを「売上金額」と言わず、「しあわせ金額」と言っている。売上げは、焼酎が美味しいと思ってもらえるから伸びるわけで、美味しいものを口にすると幸せな気持ちになれる。また売上げが伸びると生産者も潤う。生産者も幸せになる。生産者も、製造業者も、消費者も皆幸せになると言うことから、こういうネーミングとしたという。商談をするときなどは、この話だけで場が持ち、ビジネスにつながることも多いとのこと。
 さて、小正醸造の歴史は古く、日置にある島津家の祭神八幡神社のお神酒造りから始まっている。それ以後121年の長い歳月を焼酎一筋にやってきた。
 焼酎の原料、さつまいもはコガネセンガンを使っている。特に、日吉町吉利の生産農家が丹念に育て朝掘りされたコガネセンガンを使用した「朝掘り仕込み」さつま小鶴・小鶴くろという焼酎はお勧めである。商品に使う芋は、朝の4時頃から収穫する。芋は機械掘りのため掘りキズがつきやすく、キズのついたところから腐食しやすい。収穫して1日おいておくとそれだけ腐食が進む。「朝掘り仕込み」は取れたての芋をすぐに工場に運んで加工する。腐食の少ない状態の芋で作る焼酎なので味がいい。食用の場合は収穫後少し置いた方が芋の味がよくなるが、焼酎の原料として使う場合は新鮮な物の方がよりおいしい物ができるのだそうだ。
 「ウインドウズ」という商品がある。現代美人画の第一人者鶴田一郎氏の華麗な美人画で有名な焼酎である。国内外で評判になった超人気商品である。しかしそのネーミングははともかく、ボトル側面に窓を設けそこから美人画絵が見えるようにしていた方法は、フランスの会社が意匠登録をしていたことがわかった。国際展開を謀る上ではこのまま放置できない。結局、ボトルから窓をなくし、ボトルのガラス越しに直接美人画が見えるように変更したそうである。「ウィンドウズ」はこれで生き残れた。相変わらず人気商品である。
 小正醸造の海外展開は、シンガポールのほか,香港、台湾、中国、タイ、イギリス、など7カ国と取り引きがある。売り上げは年々伸びている。可能性のあるところには、今後とも積極的に販路拡大に取り組んでいきたい。今のところ海外取引は麦焼酎が主で,日本食レストランなどに置かれている。しかし、海外展開では業者間の価格競争に巻き込まれないようにする事が大事だ。値段を落としてまでシェアを増やしても利益がでなければ何もならない。
 日本では大変な焼酎がブームだが、蔵としては年間に生産できる本数は決まっている。継続的な顧客サービスの為には、その範囲内で毎月の出荷数を調整せざるを得ない。焼酎業界は10月からが新年度となるため、普通7月末ごろから次年度の出荷計画を立てるが,今年度は10月以降,焼酎が売れすぎている状態で,残りの月は商品を切らさないようにうまく調整しなければならなかった。
 小正醸造では消費者までの焼酎の出荷・販売管理体制を営業所等を通じしっかり確立しているが、業界内では、注文がありとりあえず出荷はしたものの、,どのくらい小売店で売れているのか把握できていない業者もあるようだ。問屋から小売り店に卸した焼酎を消費者が購入してはじめて流通が完了するわけで、流通の状況を見て次の生産計画を立てるなど的確に状況を把握しなければ危険だ。ブームにあおられて、無計画な出荷をすると、問屋でデッドストックになるおそれがある。今はよくても、来年は酒屋に焼酎が売れ残ってどうしようもない状態になっているという事だって考えられる。ブームに左右されるなと業界全体に言いたい。
 また、今の焼酎ブームは、小規模の焼酎業者の商品に仕掛け人がいて、希少価値やプレミアムをつけて、売れやすい状況を作り出している。少数生産の焼酎には付加価値が付き、都会などでは大変人気で高額で取り引きされている。反面大手の有名銘柄は苦戦してきている。
 焼酎は嗜好品ゆえに、関東あたりの消費者の感覚が鹿児島の人と違うということもさらに売れ行きを難しくしている。

(生産者の顔が見える焼酎「天地水楽」)  

 さて、小正醸造が行っている特別限定頒布会「薩摩の地焼酎」には、県内を中心に9,000人の会員がいる。頒布の期間は10月から12月までの全3回で、毎月3,500円(税別)の会費で、この頒布会でなければ味わうことの出来ない季節限定一番仕込み新酒、かめ壺・樫樽貯蔵のこだわり焼酎や、芋製古酒のほか、おめでたい開運干支ボトルなども選べる頒布会です。次回は是非ご参加下さい。

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