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インタビュー

日本通運㈱鹿児島支店

会員者情報

企業名 日本通運株式会社鹿児島支店
所在地 鹿児島市南栄4丁目43番地
電話 099-269-6111
名前 鹿児島海運事業所 所長 池上 信二 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2003,10月号掲載)

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日本通運株式会社は国内に1,100カ所,海外の158都市に288の拠点を持つ。
 鹿児島県内には,鹿児島市内に統括支店と5つの事業所及びペリカン・アロー支店を置き,地方の各市町に14カ所の支店や営業所を配置している。
 市内店所の業務はある程度専業化しており,主な業務をあげると,海運事業所の担当する外航・内航関連の荷役,通関,飛鳥やカプリコーンなどの大型客船の船舶代理店,倉庫業務のほか,地域トラック,JRコンテナー,引越,美術品業務,銀行・郵便局関係・会社関係の現金輸送などの警備輸送業務,ロケット関連や風車等の重量品・精密機器運搬据付業務,離島航路関連業務,ペリカン・アロー,航空貨物,旅行業務をそれぞれが分担している。その他飼料・肥料工場の製造ラインにも鹿児島支店の持つ作業子会社を中心に携わっており,あらゆる物流に対応できる体制が整っている。最近の話題としては,川内港で来年3月に運行開始される九州新幹線車両の陸揚げや陸送を担当した。
 環境問題が深刻化する中,全社的に取り組んでいるのが,トラックからコンテナへ,トラックから船へのモーダルシフトである。そのための条件整備も進められており,地球に優しい輸送を選択してもらいたい。
 現在の鹿児島港で取り扱う外航の荷物は飼料が主であり,コンテナ船誘致も厳しい現状では港の活性化にはまだ時が必要だ。以前は飼料用大麦が県内に6万㌧の備蓄があり,更新が行われ,内陸倉庫も活気があった。それがミニマムアクセス米の数量増加により,飼料用大麦の備蓄制度が見直され,今では倉庫がレストランやショップに利用されているように,かなりの倉庫が業務変容している。我社の倉庫も駐車場になったり,空きのままとなっている。当社では今行われているミニマムアクセス米や輸出米の基地としての更なる取り扱い増加を図るため,倉庫の低温機能を充実させ,それにより誘致数量も増やせることを期待している。そのほか にも有効利用を働きかけていきたい。
 この11月から博多-上海間にPORO船の高速船が初めて就航する。近い将来鹿児島-中国間でも需要はでる。博多と役割分担し,この谷山港で実現できない物かと考えている。

鹿児島中央青果㈱

会員者情報

企業名 鹿児島中央青果株式会社
所在地 鹿児島市東開町11-1
電話 099-267-3311
名前 代表取締役社長 坂元 碩範 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2003,11月号掲載)

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 鹿児島中央青果株式会社は昭和10年10月に設立された。現在,鹿児島市中央卸売市場にある本社の他に鹿屋支店,沖縄営業所,食品加工工場を持つ。主に青果物や青果物加工品の受託並びに売買,青果物を主要原料とする食料品の製造販売,鳥卵,肉類,農産物及びその加工品の販売や貯蔵などを行っている。
 鹿児島中央卸売市場は全国で7番目,九州では最初に開設された市場で,一日平均で野菜が523㌧,金額にして7,424万円,果物が136㌧,3,412万円の取引があるという。鹿児島中央青果の業務の比重は野菜が66%,果実が32%を占めており,売り上げは全国の青果卸売会社協会に所属する100社中,35位である。市場は連休後は大変混雑する。生鮮食料品を扱っているため,中央卸売市場ではなるべく連休を作らないようにしており,日曜と祝祭日のほか4週6休制で隔週の水曜が定休日となっている。

 『市場には産地から多種多様の品目の野菜・果物を「集荷」する機能。集荷した物を短時間で「分化」する機能。評価して誰もが納得する価格を決める「価格形成」の機能。原則即日払いの「代金決済」機能。価格をFAXや電話などで生産者に情報と共に配信する「情報提供」機能の5つの機能がある。毎日の食卓に欠かせない新鮮な野菜果物を,需給のバランスによって適正な価格を決定し,安定した数量を供給することで生産者と消費者の橋渡しをするのが中央市場の使命だと考える。しかし,近年,大型スーパーや加工業者の需要が大きく,セリが形骸化してきている。以前は委託集荷セリ販売であったが,法律の改正などに伴い,近頃はスーパーなどの大型店による決まった数量の注文を受けてからの相対取引が増えてきた。小売店がどんどん減ってきており,スーパーの要望に応えざるを得なくなってきているのが現状だ。流通形態も変わってきている。
 市場はセリ値に手数料を上乗せしているのではなくて,市場は『農家の販売代理人』であるため,セリ値の7~8.5%を販売手数料として出荷者や生産者からいただいている。
基本的に市場には誰でも品物を持ち込める。中央卸売市場の14年次の野菜の取扱量は多い順にキャベツ,ダイコン,白菜,玉葱,人参となっている。全体の48%が県内産である。県外から入ってくる野菜には北海道のダイコンや佐賀県や北海道の玉葱がある。消費が一番多いのも玉葱で,輸入玉葱の量も今年は1.7倍に増えている。レタスも8割が長野(夏)や長崎(冬)から入る。
 
 海外からの野菜の入荷は,関東や関西の輸入商社を通して入ってくる中国産ブロッコリーや生椎茸,白ネギ,アメリカ産玉葱やカボチャ,ブロッコリー,人参,ごぼう,生姜などがある。
 14年次の果物の取扱は多い順に,みかん,リンゴ,バナナ,スイカ,柿となっている。イチゴ,ぶどう,なし,柿など福岡から入るものが多い。他には青森,長野からのリンゴもたくさん入荷される。県内産の果物は全体の32%を占め,出水のハウスみかん,川辺のアンデスメロン,イチゴ,鹿児島ブランドの曽於メロンや出水の紅甘夏などがある。
 輸入果物については1位がフィリピン産バナナ,2位が台湾産バナナ,3位がアメリカ,チリ,南アフリカ,アルゼンチンからのレモン,4位がフィリピンやハワイからのパイナップル,5位がアメリカ,チリからのオレンジ,6位キウイ,7位グレープフルーツとなっている。以前はレモン・オレンジ・グレープフルーツはシトラス3品といって,とても人気のある商品だったが,最近は落ち込んできている。

 青果物の商圏は県内だが,野菜は取扱の60%が県外へ運ばれている。果物はほとんど当地の消費である。
 今年は雨が多く,夏が暑かったため農作物にも影響が出ている。
 ところで、近年,食生活の変化に伴い,食の安全・安心がうたわれるようになってきた。鹿児島県でも、食文化や地域産物を見直そうというプロジェクト「鹿児島の“食”交流推進機構」を一昨年立ち上げた。当社もそのメンバーになっている。「かごしまの食交流シンポジウム」にはパネリストとしても参加した。これからも、鹿児島の温泉、自然、地質などその特性を活かした産物を作っていかなければならない。鹿児島野菜を全国に発信するには,産学官共同研究会を設置して、西洋野菜のトレビスや冬瓜,かぼちゃ,スイートコーン,さつまいもなど農家への徹底した生産指導で,農作物のレベルアップを図っていきたいと思っている。鹿児島でしか出来ないような優れた生産物を,よそで立派に勝負できるような産品をこれからも取扱っていきたいと思う。』

弓場貿易㈱

会員者情報

企業名 弓場貿易株式会社
所在地 鹿児島市卸本町8-20
電話 099-268-9711
名前 代表取締役 弓場 秋信 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2006,5月号掲載)

代表取締役 弓場 秋信 氏

県貿易業界の第一人者で、本誌の”弓場社長のワンポイント アドバイス”や地元紙にもよく寄稿されている弓場社長を訪ねた。
このコーナーで紹介するのも今更という感がしないでもない。本人も照れながら海外貿易を始めたいきさつなどを懐かしそうに語ってくれた。

 若い頃から海を見ては、海外への憧れを募らせていた青年は、昭和42年19歳の時、台湾を一人旅する。初めての海外体験である。この時、現地でいろいろな人に親切にしてもらった感激が海外との交流に拍車をかける。

 24歳の時に溶接関係で青年海外協力隊員としてマレーシアに赴任する。厳しい活動の合間も、時間を見つけては東南アジア諸国を旅した。
 任期を終えるとすぐに帰国しなければならなかったが、公用旅券の変更手続をしてヨーロッパに向かう。ローマ行きの航空券を買ったところモスクワ経由だったため、熱帯のマレーシアから半袖しか持たない状態で、極寒のモスクワに3日ほど滞在する羽目になったとか。本人もこの頃はまだ旅慣れていないようである。それでも警備の厳重さや町並みの美しさなどが印象に残り、見聞を広めることができたとか。
 それから本来の目的地であるローマを始めヨーロッパを1ヶ月ほど回り、さらにイギリスで4ヶ月間英語の勉強をして帰国した。

 帰国後は、貿易や英語とは全く関係のない大阪の袋物の製造工場で6年間働き、鹿児島に帰ってくる。
 鹿児島に帰ってきて何をしようかと迷っていたとき、やはり好きな海外関係の仕事をしようと貿易を始める。幸いに大阪時代に蓄えた資金もあった。
始めると言ってもノウハウがあるわけでもなく、アドバイザーがいるわけでもない。 本屋に行って「貿易実務」という本を買い、アパートの1室で、独学で本をひもときながら、妻との2人3脚のスタートである。

 当時はメールやファックスのような便利な物もなく、また人脈、ネットワークもないため、ダイレクトリーやジェトロや県の引き合い速報を見ながら、ただひたすら手紙を書き続けた。100通出しても返事が1通来るかこないかといった状態だった。やっと返事が来たその1通も「手紙を見たが興味はない。」という断りの内容だったとか。それでも、その時は返事がきたことだけでも嬉しかったという。

 貿易を始めて1年目は、韓国へのしょうがの輸出の1件しかなかったが、ダメもとで3年ぐらいは夢を見ようと思っていたため、特にあせりはなかったという。2年目にな

って軽石やエビの配合飼料、孟宗竹の花器などを輸出するようになり、3年目にして取扱い品数も増え、なんとか食べていけるようになった。

以降、銀行や、ジェトロ、県などの協力も得ながら、業務は順調に拡大していったが、もちろん、多くの失敗もある。
インドネシアから年間4億くらい輸入していたかつお節の原料が内乱で一瞬にして消えたこともある。1985年のプラザ合意では、扱っていた商品の8割がダメになり、かなりの痛手を受けた。このとき為替は動く物だと言うことをしみじみ感じ、輸入にも力を入れるようになる。
弓場貿易では現在金額レベルでは輸入が多い。貿易は為替、相手国の政治状況、治安などに左右され、リスクが多い商売だと言うことは身をもって感じている。そのため最近では国内業務にも目を向け、国内の卸業をはじめることでリスク管理を行っている。

手前みそになるが、弓場社長は貿易業で成功した理由の一つに、県などが主催する貿易商談会への参加を揚げてくれる。商談会に参加するメリットは、紹介される企業がある程度信頼ができること、参加者の間で異業種交流ができるなどで、効率的に、安心して取引ができ、人脈も広がっていくという。昭和57年の第1回目の県の主催する商談会に参加して以来、入院していて行けなかった時を除いて全て参加している。

 ボーダレス化が進む中で、国内だけでは生きられない地域経済社会になってきた。今後、海外との交流、貿易はますます盛んになっていくだろう。
これから貿易を始める人へのアドバイスをお願いした。
 「貿易をはじめようとする人は、広い視点が欲しい。国が違えば価値観や考え方も違う。最終的には人対人なのであり、異文化理解ができることが大事である。取引を始めるときに相手の国だけを見て判断するのは危険で、信頼できるビジネスパートナーを見つけることも大事である。いろんな意味で目利きが大切である。」

中国との関係については、
 「今は中国抜きで貿易は考えられなくなっているが、「China+One」という考え方で中国を補完できる国を探し、取引を始める事も大切だ。しばらくは貿易相手国として最大のパートナーだと思うが、中国が何を欲しがっているのか、何を考えているのか、見極めなければならない。また、中国と取引する場合は、集金機能をしっかりしておかなければならない。マーケットの大きさに惑わされがちだが、現実をしっかり見て対応することが大切だ。小さくてもオンリーワンを狙うこと。幸いに、鹿児島には日本一がたくさんある。」

 弓場貿易では現在、通関士、外大卒、青年海外協力隊OBといったさまざまな経歴を持つ11名が働いている。弓場社長は社員の持っている能力を最大限に伸ばせるような会社でありたいと願っている。今でも青年海外協力隊員の面倒を見、途上国の発展を願い、全ての国の人が豊かになることを祈っている弓場社長にとって、貿易業はまさに天職なのだろう。
<「弓場社長のワンポイント アドバイス」は、当協会のホームページに掲載されています>

(貿易ニュース鹿児島2006.5月号掲載)

小正醸造㈱

会員者情報

企業名 小正醸造株式会社 
所在地 鹿児島市卸本町7-5
電話 099-260-2970
名前 しあわせ創造部 部長 古河 潔 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2004,3月号掲載)

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今回は、第10回香港国際食品・飲料展(HOFEX2004)に鹿児島から出展頂いた小正醸造株式会社にお邪魔し、しあわせ創造部長の古河潔氏にお話をお伺いした。
 香港では、会場に貼りだしてあるポスターを見てお客に「これはおまえか」とよく聞かれていたようである。いも焼酎「小鶴くろ」のイメージキャラクターをお願いしているマラソンの小出監督の笑顔がアップで写っているあのポスターである。
 ところで、古河氏の肩書きは、「しあわせ創造部長」である。小正醸造では、焼酎の売上げ額のことを「売上金額」と言わず、「しあわせ金額」と言っている。売上げは、焼酎が美味しいと思ってもらえるから伸びるわけで、美味しいものを口にすると幸せな気持ちになれる。また売上げが伸びると生産者も潤う。生産者も幸せになる。生産者も、製造業者も、消費者も皆幸せになると言うことから、こういうネーミングとしたという。商談をするときなどは、この話だけで場が持ち、ビジネスにつながることも多いとのこと。
 さて、小正醸造の歴史は古く、日置にある島津家の祭神八幡神社のお神酒造りから始まっている。それ以後121年の長い歳月を焼酎一筋にやってきた。
 焼酎の原料、さつまいもはコガネセンガンを使っている。特に、日吉町吉利の生産農家が丹念に育て朝掘りされたコガネセンガンを使用した「朝掘り仕込み」さつま小鶴・小鶴くろという焼酎はお勧めである。商品に使う芋は、朝の4時頃から収穫する。芋は機械掘りのため掘りキズがつきやすく、キズのついたところから腐食しやすい。収穫して1日おいておくとそれだけ腐食が進む。「朝掘り仕込み」は取れたての芋をすぐに工場に運んで加工する。腐食の少ない状態の芋で作る焼酎なので味がいい。食用の場合は収穫後少し置いた方が芋の味がよくなるが、焼酎の原料として使う場合は新鮮な物の方がよりおいしい物ができるのだそうだ。
 「ウインドウズ」という商品がある。現代美人画の第一人者鶴田一郎氏の華麗な美人画で有名な焼酎である。国内外で評判になった超人気商品である。しかしそのネーミングははともかく、ボトル側面に窓を設けそこから美人画絵が見えるようにしていた方法は、フランスの会社が意匠登録をしていたことがわかった。国際展開を謀る上ではこのまま放置できない。結局、ボトルから窓をなくし、ボトルのガラス越しに直接美人画が見えるように変更したそうである。「ウィンドウズ」はこれで生き残れた。相変わらず人気商品である。
 小正醸造の海外展開は、シンガポールのほか,香港、台湾、中国、タイ、イギリス、など7カ国と取り引きがある。売り上げは年々伸びている。可能性のあるところには、今後とも積極的に販路拡大に取り組んでいきたい。今のところ海外取引は麦焼酎が主で,日本食レストランなどに置かれている。しかし、海外展開では業者間の価格競争に巻き込まれないようにする事が大事だ。値段を落としてまでシェアを増やしても利益がでなければ何もならない。
 日本では大変な焼酎がブームだが、蔵としては年間に生産できる本数は決まっている。継続的な顧客サービスの為には、その範囲内で毎月の出荷数を調整せざるを得ない。焼酎業界は10月からが新年度となるため、普通7月末ごろから次年度の出荷計画を立てるが,今年度は10月以降,焼酎が売れすぎている状態で,残りの月は商品を切らさないようにうまく調整しなければならなかった。
 小正醸造では消費者までの焼酎の出荷・販売管理体制を営業所等を通じしっかり確立しているが、業界内では、注文がありとりあえず出荷はしたものの、,どのくらい小売店で売れているのか把握できていない業者もあるようだ。問屋から小売り店に卸した焼酎を消費者が購入してはじめて流通が完了するわけで、流通の状況を見て次の生産計画を立てるなど的確に状況を把握しなければ危険だ。ブームにあおられて、無計画な出荷をすると、問屋でデッドストックになるおそれがある。今はよくても、来年は酒屋に焼酎が売れ残ってどうしようもない状態になっているという事だって考えられる。ブームに左右されるなと業界全体に言いたい。
 また、今の焼酎ブームは、小規模の焼酎業者の商品に仕掛け人がいて、希少価値やプレミアムをつけて、売れやすい状況を作り出している。少数生産の焼酎には付加価値が付き、都会などでは大変人気で高額で取り引きされている。反面大手の有名銘柄は苦戦してきている。
 焼酎は嗜好品ゆえに、関東あたりの消費者の感覚が鹿児島の人と違うということもさらに売れ行きを難しくしている。

(生産者の顔が見える焼酎「天地水楽」)  

 さて、小正醸造が行っている特別限定頒布会「薩摩の地焼酎」には、県内を中心に9,000人の会員がいる。頒布の期間は10月から12月までの全3回で、毎月3,500円(税別)の会費で、この頒布会でなければ味わうことの出来ない季節限定一番仕込み新酒、かめ壺・樫樽貯蔵のこだわり焼酎や、芋製古酒のほか、おめでたい開運干支ボトルなども選べる頒布会です。次回は是非ご参加下さい。

日本ガス㈱

会員者情報

企業名 日本ガス株式会社
所在地 鹿児島市中央町8-2
電話 099-255-1181
名前 代表取締役社長 中間 兼市 氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2004,3月号掲載)

代表取締役社長 中間 兼市 氏

九州新幹線鹿児島中央駅前にある日本ガス株式会社を訪問した。
 中間兼市社長、安田斉取締役、内野智彦総務グループ長にお会いした。
 同社は鹿児島市で明治42年に創業した鹿児島ガスK.K.を前身とし、昭和3年に日本水電株式会社に引き継がれ、同社にあったガス部門が昭和16年に独立して、日本ガス株式会社が設立された。現在鹿児島市を中心に約15万戸に都市ガスを供給している。
 都市ガスは、家庭用エネルギーとして、また産業用、空調用のエネルギーとして幅広く利用されている。
 日本ガス株式会社は、原料の長期安定確保・ガスの燃焼性能の統一・環境に優しいクリーンエネルギーの推進等を目的として、国が20年ほど前から取り組んでいたエネルギー政策における天然ガス事業に、約15年前から参入し、鹿児島市の1号用地にLNG(液化天然ガス)基地を建設、インドネシア国営石油会社と20年間の長期契約を締結し、平成8年から天然ガスを輸入している。
 ところで、日本は世界最大のLNG(液化天然ガス)輸入国であるが、その輸入量は年々増加している。日本のLNG受け入れ基地は、国内に25カ所あり、九州には鹿児島にある日本ガス基地のほか、北九州、博多、長崎、大分の5カ所にある。
 谷山にある日本ガスの基地のLNG(液化天然ガス)貯槽は容量36,000㌔㍑で、今使用しているLNG運搬船2隻分が貯蔵できるぐらいの容量である。LNGは液化したガスなので、貯槽は魔法瓶のような2重構造になっており、-162℃の超低温のLNGを貯蔵する。その隣接地には将来に備え、50,000㌔㍑の貯槽の増設工事(平成17年秋竣工予定)が進行中である。
 あちこちでよく見る丸いガスタンクは、球形ガスホルダーといい、液化しているLNGを気化させて600倍のガス体に戻し、熱量調整を行い、最終製品となった天然ガスが蓄えられている。
 日本ガスでは、スリヤアキ〔安芸〕とスリヤサツマ〔薩摩〕という2隻のLNG運搬船を、広島ガスと共用で運用している。(インドネシア語でスリヤは太陽の意味)インドネシアのカリマンタン(旧ボルネオ島)のボンタン基地から、月1回LNGを積み出し、片道は5~6日、積み込みと荷揚げには1日ずつかかるため、結局約2週間かけてガスを運んでくることになる。
 天然ガスは-162℃の超低温で1/600に冷凍圧縮して液化し、不純物を除き運んでくる。こうすると大量の天然ガスを容易に運べ、また簡単に気化して使うことが出来る。
 鹿児島基地は南九州で唯一のLNG受入基地と位置付けられており、鹿児島県内、宮崎県内の陸上輸送には、13.3㌧の日本一大きいコンテナタンクローリーをはじめ、10㌧車、6㌧車など15~6台を使用している。タンクローリーで運んだLNGは現地のサテライト基地でガス体に気化し、パイプライン等で最終ユーザーに送り込んでいる。
 天然ガスは都市ガスの原料として使われているが、都市ガスの使用比率は家庭用が4割、工業用・商業用等業務用で6割となっている。これをユーザーの比率で見ると5~6%が事業用、95%が家庭用となっている。
 最近の傾向として、家庭用のガス利用が伸びなくなっている。家庭で料理をしなくなったのが原因と考えられる。反対に外食産業は伸び、業務用は増えてきている。
 また、電気とガス、ガスと石油と、各エネルギー間の競争が激しい。
 調理器一つとっても、ガス調理器と電磁調理器が競争している状況だ。
 そこで、新しいガスの利用法として、「エコウィル」という家庭用のガス発電・給湯暖房冷房システムを最近売り出した。「エコウィル」は自宅で発電しながら、お湯を作る家庭用コージェネレーションシステム(一つのエネルギーから複数のエネルギーを取り出すシステム)である。家庭で発電するので、購入する電力を大幅削減するとともに、発電時の排熱を給湯・暖房に利用するので光熱費が大変得になる。お湯と電気を同時に作るので、エネルギー効率は85%と非常に高く、省エネルギーにも貢献できる。クリーンな天然ガスを使うので環境にも優しいシステムというわけである。
 日本ガスとしては、今後このシステムの普及に力を入れて行きたいと考えている。
 最後に、高カロリーの天然ガス(13A)の導入は都市部を中心に全国的に進んでいるが、日本ガスは、これに歩調を合わせ、日本全国どこに転居されても同じガス器具を使用できるように,天然ガス(13A)へのガス種転換作業を終了した。
 今後共、いかにしてお客様に天然ガス利用を採用していただけるか、保安、サービス、料金面など総合的に勘案して、選んでもらえるようにしなければならないと考えている。
 
 後日、中間社長の特別のお計らいで、谷山港にある日本ガスLNG基地を見学する機会を得た。初めて眼前に見る球形ガスホルダーやLNG貯槽は圧巻であった。それにもまして万全の保安、防災対策には驚いた。さすが南九州唯一のLNG基地である。
 当日はインドネシアからモス型LNG船「スリヤアキ」号(2万㌧)が到着し、まさに荷揚作業中であった。同船を運行する(株)商船三井の御好意で同船に乗船させていただいた。弘中健治船長から御案内いただいたが、同船はモス型としては最新鋭の小型LNG船ということで、保安・安全対策や設備が充実していることには感心した。それにしても地上7階位に相当する操船室からの眺望は素晴らしいものであった。日本ガス株式会社のますますの御発展を期待したい。
 (貿易ニュース鹿児島2004.3月号掲載)

㈱ランドアート

会員者情報

企業名 株式会社ランドアート
所在地 姶良郡姶良町平松7233
電話 0995-65-6681
名前 代表取締役 黒田 清忠氏

インタビュー(貿易ニュース鹿児島2002,10月号掲載)

代表取締役 黒田 清忠氏

株式会社ランドアートは,昭和30年南日本度器として設立している。当時は,鹿児島産の竹を使った物差しを製造していた。平成5年にCIを実行し,製造部門を「ランドワークス」、販売部門を「ランドアート」に改めた。
 近年中国から安い物差しが輸入されるようになったため,対抗上新しい製造拠点を中国浙江省安吉県(宮之城町と交流)に建設中で,年末から生産を開始する予定である。合作形態で,中国側が材料の竹と労働力を提供,日本側が機械と技術を提供し,製品は日本に輸入する予定である。
 16年程前、竹物差しの未来を考えていた時に,あるフランス人から,竹でカヌーを作れないかという相談を持ちかけられた。これが,年間売り上げ約300台を誇るFPRのカヌー製品を製作することとなったきっかけであり,新しい技術開発につながった。
 他には,自社オリジナルの建築・土木関連の設計・測量用品「ハイビスカス」シリーズの製造・販売を行っている。最近は,特に環境関連製品の伸びがいい。
 3年ほど前からは,食品事業部も立ち上げ,「黒潮国道58号線」というブランドの食品開発を行っている。黒潮国道58号線は,路線上に種子島や奄美・沖縄など長寿の島を通過し,長寿街道でもあるので,新しくブランド化した。
 今,今中国製品の輸入が飛躍的に増えているが,同じようなもので勝負しても仕方ないと考えている。これからは,鹿児島にこだわったオリジナルの商品,鹿児島で培われた技術力で勝負して行きたい。
(貿易ニュース鹿児島2002.10月号掲載)

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